カテゴリ:活動記録( 7 )


緊急エジプト大使館行動(2月5日)の報告

2月5日(土)午後に東京で行われたエジプト民衆連帯アクションの報告です。関連情報もご紹介
しますので、ぜひ併せてご覧ください。 [転送・転載歓迎]


写真速報:「ムバラク即時退陣」を訴え在日エジプト人留学生らがデモ
(レーバーネット、2月5日)
http://www.labornetjp.org/news/2011/0205demo

写真速報:緊急「エジプト大使館行動」行われる~前原外相暴言への批判も
(レーバーネット、2月5日)
http://www.labornetjp.org/news/2011/0205hokoku

明日も晴れ――大木晴子さんのホームページ(エジプト大使館行動の写真報告)
http://seiko-jiro.net/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=1646&forum=1&post_id=2935#forumpost

………………………………………………………………………………………………………

ムバラクが辞任する前にすべきこと[エジプト人権団体代表の文]
(2月5日、ワシントンポスト)【必読!】
http://www.twitlonger.com/show/8krdi2

日本語で読める中東メディア(東京外国語大学)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/news_j.html

マグナム所属写真家による写真集(Time)
http://www.time.com/time/photogallery/0,29307,2045373,00.html

サウジアラビアの Hasan Almustafa さんによる写真録
http://twitpic.com/photos/halmustafa

アムネスティ・オンライン写真集(EGYPT PROTESTS)
http://amnesty.org/en/news-and-updates/pictures-egypts-demand-change-2011-01-31
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by nonukusandmd | 2011-02-07 23:35 | 活動記録

<米大使館に、「高江にヘリパッドはいらない」の声を>行動への韓国市民の連帯声明

【ご紹介】
<アメリカ大使館へ伝えたい、みなさんの「高江にヘリパッドはいらない」の声を>抗議と申し入れ
(2011年1月10日)に寄せられた韓国市民の連帯声明     [転送・転載歓迎]

抗議と申し入れの報告(主催者ブログ)
http://d.hatena.ne.jp/hansentoteikounofesta09/20110111

韓国市民の連帯声明の紹介(同上)
http://d.hatena.ne.jp/hansentoteikounofesta09/20110107/1294420385

署名者一覧を含む連帯声明の報告(anatakara)
http://www.anatakara.com/petition/tokyo-action-and-korean-solidarity-for-okinawa.html

……………………………………………………………………………………………………………………

<韓国市民の連帯声明―
 米国海兵隊ヘリパッド増設と辺野古への普天間代替施設移転に反対する沖縄の人々を支援して>

我々平和を愛する韓国市民は、沖縄の高江における米海兵隊ヘリパッドの増設に反対し、また12
月23日の米海兵隊ヘリコプターのホバリングによる監視テント破壊に抗議して、2011年1月10
日東京の米国大使館と防衛省の前で抗議行動を行う高江の人々に温かい連帯を送りその運動を支
持します。

我々はまた、普天間飛行場の辺野古への移転に反対してテント小屋での監視を行っている、沖縄
名護市辺野古の人々へも連帯と深い愛情を送ります。

沖縄の地勢が他の地区との物理的な接触を遅らせるため、そのような活動を継続している地元の
人々は孤独であるかもしれません。さらにその深い森とわずか160名の地域住民数であることに
より、高江で運動をしている人々の逼迫した気持ちは、想像によっても十分感じ取ることができ
ます。そのように孤立した場所で、米海兵隊のヘリコプターが轟音を立てて低空飛行を行い、そ
れにより監視テントにいる地域住民に脅威を与え、テントを壊しさえしたのです。それ以前、訴
訟が継続中であるにも関わらず、沖縄防衛局とその委託建設会社がヘリパッド増設建設工事を再
開してしまいました。我々は高江の住民に対するそのような抑圧にショックを受け、激しい憤り
を感じずにはおられません。

米国海兵隊は、ヤンバルクイナやノグチゲラのような絶滅の危機に瀕した動物が暮らす高江の原
生林を、1957年に15のヘリパッドをつくって以来、実弾演習を含む彼らの戦争訓練基地として
使用してきました。その時以来、ほぼ毎年ヘリパッド由縁の事故が起こり、そのため市民の平和
な生活が破壊されているというのに、日本政府当局は、生存権を主張する15名の勇気ある地元住
民を小学生の女の子ひとりを含んで起訴しました。少女に対するものを含み13名の人々への起訴
は取り下げられましたが、それでも我々はその起訴の知らせにショックを受け、これまで世界に
はあまり知られていなかった高江での闘争が我々韓国市民の注目するところとなったのでした。
さらにまた、高江の人々が発進する情報が外界に伝わらないよう意図的に妨害が行われてきたこ
とも知りました。我々は闘争の勝利への信念を失わず正義のために立ち上がっている高江の人々
に敬意と温かい連帯を送ります。

現在韓国では、クンサン郡パジュのピョンテクと平和の島であるJeju(済州)島においてそれぞ
れ、前者では米軍基地施設の拡張に対し、後者では表向きは韓国軍施設でありながら米軍により
使われる重要施設となる海軍基地に対して、住民による反対運動が粘り強く高まっています。最
近Jeju道知事が済州島でのその海軍基地建設の場所を決定したため、Gagnjeong村の絶対保護
地域の一方的取り消しを行った前知事、および彼が提出したその法案に2009年12月17日多数派
でかすめ取るようにして可決した道議会の合意に抗議して訴訟を起こしたGaunjeong村民は、
Jeju地裁により原告としての資格不十分の理由で、不当にもその訴訟を取り下げられてしまいま
した。その地裁の判断は政治的なものであったにちがいありません、なぜなら12月20日に数台
のセメントミキサー車を含む15台のトラックが、それに続いて12月27日には基地建設反対の記
者会見を平和的に行っていた34名の市民を警察が逮捕する状況の中、60台のトラックが建設工
事のために村に入ってきたからです。逮捕者のうち、映画評論家Yang Yoon-Mo氏をのぞき33
名は即日解放されましたが、現在これら逮捕者に対する検事告発が手続きされていると言われて
います。

Jeju島当局は、海軍基地に反対し12月27日の無差別逮捕に抗議して島議会の建物前で平和的な
座り込みテントを設営しようとした市民たちを、Jeju市長自身がまるで国家警察庁の所長のよう
にふるまって、警察、放水車、サーチライトを投入して妨害さえし、雨から身を守るために市民
が使おうとしたビニールすら広げさせませんでした。その出来事の間、夫とふたりの娘を持つ女
性が、目撃者によれば市職員に押されたために、溝に落ちて3本の歯を折り、そのかけらは歯医
者でも見つけられないほど口の中の肉に埋もれ、頬には外から見て歯がのぞくほどの穴があき、
頬から耳まで40針縫うほど顔面をめちゃくちゃにされるという重傷を負いました。市当局と道議
会は彼女に対し誠実な謝罪も正当な補償も行っていません。この抑圧は翌日28日にも続き、道議
会職員が道議会に対する市民の監視テント設営を妨害しました。しかしながら、Gagnjeongの
村人と島の人々は、12月30日の道庁舎の前での雪の日の沈黙の抗議行動を含み、様々な方法で
運動を続けています。

高江と辺野古の人々にみられるように沖縄の人々は、沖縄に対する終わりのみえない米国の占領
にも関わらず、その健康的な楽観主義を失わず、アジア太平洋における軍事基地に反対して運動
を行っている、兄弟の島々すべてに真の勇気と希望を示しています。我々韓国市民は、皆さんの
闘いの勝利のために心からの声援と、皆さんの意気軒昂な運動に深い連帯の気持ちを送ります。

共に強い連帯を築いて不正義に立ち向かい、それにより太平洋という言葉の語義である「平和」
を現実の世界で実現しましょう。アジア太平洋の全ての島々が、米国の支配戦略に対する真の独
立と平和を達成できる日がくるよう、共に協力しましょう。

―米海兵隊当局は、脅威を与え監視テントを破壊した、その行為を高江の人々に謝罪するべきで
ある。

―訴訟が審理中であるにも関わらず、クリスマスの最中にヘリパッド増設工事を再開した、沖縄
防衛局と委託建設工事会社は、高江住民と日本の市民に謝罪すべきだ!

―米海兵隊当局と日本政府当局は、住民が合意しておらず彼らの抵抗を生むだけのヘリパッドの
増設工事を中止すべきだ!

―我々は生存権を守ろうとする高江住民の気高い闘いに対し、温かい支援の気持ちと連帯を送る。
我々はまた長年にわたりその不屈の闘いを失うことのない、名護市辺野古の人々へも温かい支援
の気持ちを送る。美しい自然と沖縄の人々の生活を破壊する米軍はすべて、沖縄から撤退すべきだ!

―アジア太平洋のすべての地域の真の活力はすべて、その地域に住む人々から生じる。我々は我
々のすむ地域が米国の訓練場と軍事基地のために使われていることに反対する。なぜならその状
況が、我々よりもっと悪い状況下にある多くの場所において米国が戦争を継続するのを可能にす
るからだ。外国軍として駐留する地域から米国軍はすべて撤退すべきだ、そして各国の軍国主義
は平和主義へと変えられるべきだ!

 2011年1月7日
 平和を愛する韓国市民署名者一同
 
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by nonukusandmd | 2011-01-11 23:09 | 活動記録

軍事ロボ製造企業アイロボット社CEOに戦争責任を問う!

【報告】
軍事ロボット製造企業アイロボット社のCEOに戦争加担の責任を問う!
                
                     [転送・転載歓迎]

 10月7日(木)夕方に東京・御茶の水の明治大学リバティホールで行われた米アイロボット
社創立20周年記念「コリン・アングル プライベートセミナー」に参加しました。同社の看板
製品は日本でも販売されている掃除ロボ「ルンバ」と、戦場ロボ「パックボット」。軍事部門
は売上の3分の1を占めています。パックボットはアフガニスタンやイラクなどでのIED(即
席爆発装置)の探知・処理などで「活躍」しており、映画『ハート・ロッカー』にも登場しま
す。ステージ上にはルンバとともにパックボットもしっかりと置いてありました。

 セミナー概要 http://www.irobot-jp.com/event/seminar20101007/

 はじめに、明治大学の黒田洋司准教授が講演しましたが、「日米ロボット研究の違い」をテ
ーマにしながら、軍事ロボットの問題には一言もふれませんでした。続いてアイロボット社C
EO(最高経営責任者)のコリン・アングル氏が、起業から「成功」に至るまでを逸話を交え
ながら講演。彼はイラクでの爆弾処理映像も見せながら「かっこいいもの、すばらしいものを
作り、お金儲けをして、最終的に世界を変えたい」と主張しました。 

 コリン氏講演後の質疑応答で、私も意を決して質問しました。「P・W・シンガーの書いた
『ロボット兵士の戦争』(NHK出版)にアイロボット社の記述もある。ロボット戦争には二
重のグレーゾーンが存在すると思う。第一に、国際法違反の戦争に兵器供給する企業の戦争責
任。そしてロボット兵士、特に完全自律型ロボットの戦争犯罪をどう裁くべきか。考えをうか
がいたい」と。

 これに対してコリン氏は、「パックボットは負のロボットではなく、人々の生命を、世界中
の兵士を助けている。ハリウッド映画の影響で人々のロボットへの懸念が増しているが、地雷
(IED)の方を懸念すべきだ。ロボットを使うことでより人道的、安全な可能性が生まれ、
世界の対立を終焉させることができる。当社のロボットが世界中で使われ、殺されることを防
いでいることに誇りを持っている」。
 違法な戦争加担の正当化に私は反論。「イラク戦争自体が非人道的な戦争ではないのですか」。
すると、隣の席の人が「ここで彼に言うことじゃない」と声を挙げました。私は「彼は責任を
負うべきだ。それで儲けているのだから」と述べたのですが、司会者はそそくさと次の発言者
を指名してしまいました。コリン氏の答えは想定内でしたが、私はむしろ、会場の参加者にき
ちんと考えてほしかったのです。

 ちなみに、パックボットの増強版である同社の「ウォリアー」は、上部にUSBポートを搭
載したモバイル・プラットフォーム(土台)であり、センサーや銃、戦闘用カメラ等を接続可
能。『ロボット兵士の戦争』著者のシンガーは、アイロボット社の急成長について「確かにわ
くわくする話だが」と述べつつも、こう書いています。「アイロボットは(アイザック・アシ
モフの)『われはロボット』の警告を見過ごしているのかもしれない。」「(彼の『ロボット
三原則』の)第一の原則は最も基本的で、『ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、
危険を看過することによって人間に危害をもたらしてはならない』というものだ」。
 私たち日本の消費者が掃除ロボ「ルンバ」を買うことは、アイロボット社を儲けさせること
によって、軍事ロボットの増産に間接的に加担しているとも言えるでしょう。日本の研究者が
米軍にカネの力で囲い込まれつつある問題なども含めて、ロボット戦争と私たちのつながりを
注視していく必要がありそうです。

       杉原浩司(核とミサイル防衛にNO!キャンペーン)

【お薦め!】
◆10月17日(日) 午後9時~9時50分 NHK総合テレビ
「貧者の兵器とロボット兵器~自爆将軍ハッカーニの戦争」
http://www.nhk.or.jp/special/onair/101017.html

【資料】
P・W・シンガー『ロボット兵士の戦争』( http://amzn.to/bKwerh 
書評(日経):高橋和夫氏(放送大学)
http://s.nikkei.com/bUJSbN 
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by nonukusandmd | 2010-10-12 20:26 | 活動記録

「武器と市民社会」研究会セミナーでの報告レジュメ

2010年8月5日に拓殖大学で開催された「武器と市民社会」研究会セミナー
「徹底討論 武器輸出三原則は緩和すべきか」での杉原の報告レジュメを転
載します。ご参考までに。[転送・転載歓迎]

………………………………… 参考 ……………………………………

◇「武器輸出三原則は緩和すべきか?」 (2010年8月5日 拓殖大学)
   
杉原浩司(核とミサイル防衛にNO!キャンペーン)  

<三原則違反を改め、ローカル化、グローバル化をめざすべし>

1.強まる武器輸出拡大への圧力
・北澤防衛相…「思想信条の話ではなく、生産・技術基盤を確保するため
 の現実的議論を」(6月22日、読売)
・政府・防衛省…新SM3ミサイルの第三国輸出容認(グローバルなミサ
 イル拡散への加担!)へ
「米側の意向に反すると、これからの共同開発は極めて困難に」(防衛省)
※「中国やイスラエル以外の貿易管理体制が整っている友好国に例外的輸
 出へ」(テレビ朝日)
・民主と自民「防衛装備品の民間転用推進」(参院選マニフェスト)で足
 並み…危険な国会
・日本経団連「新大綱に向けた提言」(7月20日)…国際共同研究開発に
 向け個別審査を
・新たな時代の安全保障と防衛力に関する懇談会…「国際的な技術革新の
 流れに取り残される」「同盟国との関係深化」理由に「禁輸政策見直し
 を」→「防衛大綱」改定(年末)へ
・米国(軍産学複合体)…第二次アーミテージ報告(07年2月)、新欧州
 MDへの組み込み、「集団的自衛権の行使禁止や武器輸出三原則といっ
 た制約の緩和を」(マイケル・グリーン/7月20日、日経)

2.武器輸出推進の論理は何か
・「産業基盤の維持=軍需部門自体の維持・強化」論
・「技術的な鎖国に=国際共同開発すう勢」論(コスト高論も)
・「軍民転用に意義」論
・「節度のある輸出」=「人道目的」「同盟深化」論
 (「佐藤三原則に帰れ」論)
 →要するに「武器を海外に売って儲けたい」=カネで魂を売り渡す
 →「つまらない国」へ

3.武器輸出三原則の意義
・軍縮イニシアチブの根拠=軍縮をリードする「モラル・ハイグラウンド
(道義的高み)」
…「自分の中にある宝物は、自分では気付かないもの」
(猪口邦子・元国連軍縮大使/04年5月4日、東京新聞)
・戦争加担の拒否、実践的な紛争予防、紛争解決の促進、経済の軍事化の
抑制→三原則は「消極的な平和主義」(3月14日、朝日/石松恒)ではない
・日本政府は三原則を普遍化する努力を怠ってきた

4.破られ続けてきた三原則
・世界最大の「紛争当事国」である米国への武器技術供与、武器輸出=
 戦争犯罪への加担
・アフガニスタン戦争参戦(ISAFに派兵)の欧州諸国なども「紛争当事国」
・「例外」多用による「原則」の骨抜き、建前化(MD、巡視艇供与など)
・民生品の軍事転用の見逃し…「TOYOTA WAR」=チャド内戦、パナソニック
 「タフブック」、ソニー「プレステ3」/「日本のブロードバンド(高速大容量)
 通信技術やデジタル信号処理技術の軍事転用は武器輸出三原則に
 抵触しない」(ウィリアム・シュナイダー)

5.武器輸出拡大に見える危険な政治と安全保障政策
<「法治主義」と「民主主義」なき日本政治>
・反民主的「ブレーン政治」…首相の「私的諮問機関」が防衛大綱改定を
誘導する危険
・「密約」政治の継続…「日米事務レベル協議」という秘密協議による意思
 決定
・日本版「軍産学複合体」の台頭…「戦後レジームからの脱却」狙う
・防衛省主導の政策決定の横行…日本・NATO軍事秘密包括保全協定
 (国会承認不要)締結、リムパック演習の多国間訓練への海自初参加、
 日韓ACSA(物品役務相互提供協定)締結へ
・予算審議の形骸化=立法府の機能不全と判断放棄・枝葉末節のみの
 「事業仕分け」
・議事録作成もなく密室化した政務三役会議
 (半田滋『ドキュメント防衛融解』)
・レビューなき現実追認…せめて米国なみのMD見直しを(SM3への
 技術的批判=『世界』9月号参照)

6.武器輸出三原則の厳守と発展を
・「国是」の転換の際には少なくとも国民投票を組み込むよう制度化を
・非軍事型経済モデルは時代遅れではなく、今こそ進化=深化させるのが
 「リアリズム」
…経済危機による軍縮の流れ(ギリシャとトルコの相互軍縮という先例)
→「最後の保護産業」から軍民転換促進へ(軍事費削減、相互軍縮措置が
 不可欠)
・三原則の厳格化を…「例外」の禁止、汎用品(軍民両用技術)規制の強
 化と公正化、抜け穴を封じ法的安定性高めるために「武器輸出禁止法」
 制定(かつて社会、共産、公明が提唱)を
・三原則の地域(ローカル)化と世界(グローバル)化を
…三原則を強化・拡大し北東アジアの武器貿易制限枠組みへと発展させる
 (GPPAC)
=日本こそ台湾への米国の武器輸出と中国へのEUの武器輸出を止める
 イニシアチブを
…三原則を武器貿易条約(ATT)議論における規制強化・厳格化の先行
 モデルに
…国際連帯税の一環としての「武器取引税」導入に向けたイニシアチブを
…民間軍事会社、無人(ロボット)兵器の法的規制に向けた議論の活性化を

7.さいごに/NHKドラマ『ハゲタカ』と徳之島・伊仙町の大久保明町長
のメッセージ
…「我々技術者も技術が何のために使われているのか、責任を持って感じ
続けなきゃいけないと思う」(ベテラン特級技能士の仲間への問いかけ)
=「社会的責任の時代」へ
…「世界で唯一の被爆国として、新しい軍縮世界を作ってほしいと訴えた。
沖縄は南西諸島を築いてきた同胞だ。基地を分けるのではなく、負担を
 縮小する以外に方法はない」

【参考文献】
「宇宙開発戦争」(ヘレン・カルディコット他、作品社)、「ドキュメント
防衛融解」(半田滋、旬報社)、「社会的責任の時代」(功刀達朗編、
東信堂)、「禁断の科学」(池内了、晶文社)、「季刊 軍縮地球市民」
2006年春号(西田書店)、「武器輸出」(読売新聞大阪社会部、新潮社)、
「兵器大国日本」(前田哲男、徳間書店)、「自衛隊 知られざる変容」
(朝日新聞取材班、朝日新聞社)、「スターバト・マーテル」(篠田節子、
光文社)、「ロボット兵士の戦争」(P・W・シンガー、NHK出版)


▼セミナーの簡単な報告(「武器と市民社会」研究会ブログ)
http://aacs.blog44.fc2.com/blog-entry-38.html
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by nonukusandmd | 2010-08-13 23:34 | 活動記録

福士都議がミサイル訓練で文書質問

東京都議会議員の福士敬子さんが、第2回都議会定例会でミサイル防衛
(MD)用PAC3ミサイル部隊の移動展開訓練に関する文書質問を6月14日
に提出されましたのでご紹介します。東京都からの回答は次回9月議会の
前に出される予定です。

 <福士敬子(ふくし・よしこ)さんホームページ>
 http://www.asahi-net.or.jp/~pq2y-fks/

4月末の新宿御苑での移動展開訓練では、航空自衛隊第1高射群第4高射隊
(埼玉県入間基地)の車両15両、隊員55人が参加し、発射機2基(PAC
3、PAC2の模擬ミサイル)、無線中継装置、射撃管制装置、レーダー
装置、衛星通信装置、指揮車、待機車などのフル装備を展開。地上の光フ
ァイバーを使用する「リモートランチ端末」という空自独自の通信補助装
置(市街地展開時の周辺環境による無線の障害をカバー)も持ち込まれま
した(『航空情報』2010年7月、能勢伸之「弾道ミサイル防衛」No.44)。

車両群は新宿御苑正門から苑内に侵入、バラ園の横を抜けイギリス式庭園
前広場で各装置を展開。岩崎航空総隊司令官らが訓練を視察したそうです。

1高群のPAC3 新宿御苑で初の訓練 夜の都心へ機動展開(朝雲ニュース)
http://www.asagumo-news.com/news/201004/100429/10042902.htm

東京・新宿御苑でPAC3の機動展開訓練(毎日新聞、4月26日)
http://mainichi.jp/select/wadai/graph/pac3/

なお、発売中の『DAYS JAPAN』2010年7月号のトピックス欄に、ロイター
通信の中尾由里子さん撮影の「新宿御苑でミサイル訓練」という写真が大
きく掲載されています。「日本各地への配備が進められているが、市民に
はその全貌は隠されたままだ」と書かれています。

 <DAYS JAPAN>
 http://www.daysjapan.net/

こうした軍事訓練は今後、都立公園や中部・阪神地区、北九州地区でも実
施される可能性があります。東京都や政府(防衛省)等の姿勢を更に追及
し、訓練拡大を食い止める必要があります。【転送・転載歓迎】

……………………………………………………………………………………

2010年 第2回都議会定例会

              文書質問

                      自治市民'93 福士敬子

ミサイル防衛(MD)用PAC3ミサイル部隊の移動展開訓練について

 航空自衛隊は2010年4月25日午後9時前から26日未明にかけて、東京都新
宿区(一部渋谷区)の新宿御苑において、弾道ミサイルを迎撃するとされ
る地対空誘導弾パトリオット3(PAC3)の移動展開訓練を実施した。
沖縄での米軍基地県内移設反対の県民大会にぶつける形での実施には、マ
スメディアの扱いをより小さなものにしようとする意図があるとしか考え
られない。

 約2年前の2008年1月14日深夜に同じく新宿御苑で行われた訓練は、電波
・通信状況の調査に限られアンテナ車のみが配備されたが、今回は模擬ミ
サイル(長さ約10メートルで直径約25センチ)や発射機を含むフル装備が
持ち込まれ、実戦を明確に意識した訓練となった。新宿御苑は環境省が所
管するため、省庁間協力の一環として防衛省の使用を許可された。防衛省
は東京都庁、新宿区に事前通知したものの、都や区から住民への情報提供
は禁じたと報じられている(4月26日付「東京新聞」)。

 都民の憩いの場にミサイル兵器が持ち込まれ、自衛隊が車輌20台近くを
動員し、実戦を想定した軍事訓練が都民への情報封鎖の中で秘密裏に行わ
れた。MD自体が北東アジアの軍事的緊張を高めるものであるばかりか、
「成功」とされる実験も実戦とはかけ離れた条件で行われたものに過ぎず、
初期配備に投じられた8,500億円もの巨費に見合う費用対効果があるのか
の疑念も尽きない。

 都民の生命と安全に責任を負うべき行政機関である東京都は、都民生活
に重大な影響を及ぼしかねない軍事訓練の既成事実化を追認するのではな
く、問題点を検証し、都民への説明責任を果たし、防衛省に訓練の中止を
要請すべきと考える。以上の立場から文書質問を行う。

 なお、前回の文書質問に対する2007年11月末の都による回答では、「適
切に判断します」という状況が理解できない文言が多用された。今回の回
答に際しては、このあいまいな文言を使用することなく、具体的な判断基
準を示されるよう要望しておく。

1.今回、事前に防衛省から東京都に訓練実施が通知されたと報じられてい
る。いつ、どのような形で、どのような内容の事前通知が行われたのかを
明らかにされたい。そのことに関連して防衛省から都に出向している職員
がいるのか。それは何人か。都の配属部署と役職名の内訳も明らかにせよ。

2.フル装備を持ち込んだ訓練は周辺住民にパニック(戦時との勘違いなど)
反応を引き起こす恐れもある。新聞報道では、防衛省が都や区から住民へ
の情報提供を禁じたとされているが事実か。また、事実とすれば都として
それに抗議し、住民への情報提供を行うべきだったと考えるが、実際に都
はどのような対応をとったのか。

3.今回の移動展開訓練の際、その実態を把握するため都として現場に立ち
会ったのか。どのような状況だったのか。その理由も含めて明らかにされ
たい。また、防衛省から都に訓練についての事後報告はあったのか。なか
った場合、都として報告を要請すべきと考えるがどうか。

4.新宿御苑での前回訓練に関する市民による東京都への要請行動(2008年
1月15日)の際、都庁総合防災部国民保護担当の副参事(当時)は、「調
査」であり「訓練」ではない、との解釈を披瀝した。今回はフル装備を持
ち込んでの実戦訓練であり、そうした論理はもはや通用しない。都民の憩
いの場で兵器を持ち込んだ実戦訓練が行われることを東京都としてどのよ
うに考えているのか。

5.前回の文書質問中、展開訓練が都市公園法第1条や都立公園条例第16条に
抵触するとの質問に対して、都は「具体的内容が不明」であることを都立
公園使用の可否の判断ができない理由としていた。今回の実戦訓練により、
具体的内容は明らかになった。改めて、都立公園での軍事訓練は都市公園
法や都立公園条例に違反すると考えるが、都の見解を明らかにされたい。

6.前回の文書質問では、防衛省から都立公園の使用要請があった場合は、
「その時点で具体的な内容を見た上で、適切に判断します」との回答だっ
た。「適切に判断」する基準はどのようなものか。具体的に明らかにされ
たい。

7.2009年4月、当時の麻生政権がMDの実戦態勢を発動し、PAC3を市
ヶ谷の防衛省グラウンドと朝霞基地に展開させ、朝霞基地では住民に知ら
せることなくレーダーの運用訓練が行われた。レーダー波の影響や爆風の
防護柵の能力などに関して、都として防衛省に明確な説明を求めるべきと
考える。防衛省から都に対して事前説明などは行われたのか。また、都と
して事後に防衛省に対して報告・説明を求めたのか。今後求める意思はな
いか。また、レーダー波や爆風の人体影響についても明らかにされたい。

8.2009年3月、秋田県でPAC3の展開で機材を搭載した車両が野球場に
迷い込み、施設を破壊する事故を起こした。都道や都立公園など、都が管
理する施設が移動展開によって破損した場合、どのような補償をするかに
ついての防衛省との協議は行われているのか。いないとすれば、今後それ
を求めるつもりはあるのか。

以上
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by nonukusandmd | 2010-06-23 21:27 | 活動記録

「月探査」計画パブリックコメント募集に送った意見

宇宙開発戦略本部による意見募集(パブリックコメント)に対して、送った
意見です。ご参考までに。

月探査に関する懇談会 報告書(案)
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/utyuu/tukitansa/houkokuan.pdf

……………………………………………………………………………………

【月探査に関する懇談会 報告書(案)に対する意見】   杉原浩司

[P19:(別紙2)]
 審議経過に関して疑問を投げかけたい。今まで宇宙開発戦略本部は「宇
宙基本計画」策定に向けた「宇宙開発戦略専門調査会」などの委員会を非
公開(秘密審議)としてきた。ところが、今回の懇談会は傍聴可能とされ、
会議資料のホームページへの掲載も他委員会に比べて早いと言われている。
その理由は何か。また今後、他の委員会も同様に公開すべきと考えるがど
うか。

[P11:1.はじめに]
 「はじめに」では、「技術力・科学的知見の獲得」「日本の地位向上や
交渉力の向上」「地上の技術イノベーションにつながる」「次世代の子ど
もや若者に大きな感動」「日本の活力を高め、新たな文化を創造」と月探
査への最大級の美辞麗句が並んでいる。そもそも、月探査自体の是非も含
めた検討が行われるべきであるにも関わらず、月探査は既定方針とされて
いるかのようである。泉健太・内閣府政務官(宇宙担当)は、4月に行わ
れた記者会見で「月探査懇談会を開催したから月探査ありき、というわけ
ではない」と発言していたが、あの発言はどうなったのか。
 月探査も含め、巨額の税金投入が不可欠となる宇宙開発については、情
報をできる限り開示したうえで、開発の是非も含めて民意を問うべきであ
る。また、立法府である国会での十分な審議も経るべきであろう。今回の
手法は、民意を無視したものであり、民主主義の原則に反している。「ロ
ボット月探査計画の愛称募集」にまで踏み込んでいるが、本来こうしたや
り方は許されない。「民意偽装」ではなく、原点に立ち戻り、民主主義的
な政策決定プロセスを踏むことを主権者として強く要望したい。

[P1:2.月探査の目的①]
 そもそもなぜ太陽系探査が必要なのか、という疑問への説明が十分にな
されていない。貧困や格差の拡大、気候変動などの環境破壊、グローバル
な経済危機、やまない紛争など、地球上で解決されなければならない難題
は幾つも存在する。限られた予算を今、本当に太陽系探査に振り向けるべ
きなのか、という政策の優先順位をめぐる素朴かつ根源的な疑問にまずは
向き合うべきである。

[P2:2.月探査の目的③]
 「国際的プレゼンス」とあるが、その意味が不明である。安易にこの表
現が使われることが多いが、厳密な説明とは言い難い。月探査をしなくと
も、宇宙開発の協調的な国際ルールづくりに主導権を発揮することは可能
であろう。

[P5.P6.P10の経費試算について]
 2015年頃までの月探査に約600~700億円程度(P5)、2020年頃までの月
探査に累計約2000億円程度(P6)、有人宇宙活動への技術基盤構築には2020
年頃までに約900億円程度、その後の実機規模の研究開発のための第2ス
テップには数千億円規模を要する(P10)との「試算」が示されているが、
その試算の具体的な根拠が不明である。大まかであれ根拠を書き込むべき
である。また、有人宇宙活動への技術基盤構築への第2ステップにかかる
「数千億円規模」との表現は幅があり過ぎ、わからない。「数千」をより
具体的に示すべきである。

[P13:参考1の(2)の③(イ)]
 米オバマ政権が2020年までの有人月探査を目指すコンステレーション計
画を中止したことが書かれている。従来、日本の月探査構想は米国との連
携を前提としていたとも言われていた。米国の計画中止をどうとらえ、そ
の影響をどのように考えるかについての言及が一切ないのは不自然である。
ごまかさずにきちんと書き込むべきである。

[P8:3.4「国際ルール形成に向けた取組」]
 月協定は1967年に制定された宇宙条約を論理的に拡張させたものだと言
われている。日本は1969年の「宇宙開発事業団法」制定時の国会決議によ
って、宇宙開発は「平和の目的にかぎり」行うと明記し、その中身は「非
核、非軍事」であると明確にされた。宇宙条約をさらに徹底させた「宇宙
の平和利用原則」を国是としてきた日本が、軍事利用や資源競争(例えば
月には、核融合原子炉の燃料になるとされるヘリウム3が豊富に存在する)
への歯止めとなる月協定を今まで批准してこなかったのは不可解である。
その理由を示すべきだ。
 2008年5月に成立した「宇宙基本法」により宇宙の軍事利用への道が開
かれたが、政府は平和利用を今なお掲げており、報告書(案)にも「平和
利用を軸とした我が国の方針」とある。ならば、率先して月協定の早期批
准を行い、米国、ロシア、中国、インド、欧州諸国等にも批准を呼びかけ
るべきである。肝心の宇宙開発国の批准がない中で、日本の批准は大きな
意義を持ち、国連宇宙空間平和利用委員会等におけるリーダーシップを強
化することにもつながるだろう。2008年の「宇宙基本法」審議において宇
宙軍縮を主張されていた泉健太・内閣府政務官(宇宙担当)の積極的なイ
ニシアチブを期待したい。

[P8:3.4「国際ルール形成に向けた取組」]
 「平和利用を軸とした我が国の方針を反映できるように取り組む」とあ
る。しかし、宇宙基本法により宇宙の軍事利用が法的に解禁されたことに
加えて、宇宙技術は軍民両用(デュアルユース)の側面が強いとされる。
実際に、先日地球に帰還した小惑星探査機「はやぶさ」において、大気圏
突入時の約3000度という高熱からカプセルを守った技術(IHIエアロス
ペース)は、ミサイルの先端など軍事用途にも使えるとされる(6月15日、
日経)。
 月探査や有人宇宙活動への技術基盤構築に向けて開発された技術が、軍
事転用(他国への技術供与も含めて)されない保証はない。それを未然に
防止するためにも、月協定への批准に加えて、宇宙基本法を改定し、軍事
利用を可能とする部分を削除すべきだと考える。
 米オバマ政権は、軍事用シャトルや地球上のあらゆる場所を1時間以内
に攻撃できる無人極超音速兵器の実験を行い、危険な原子力ロケットの開
発も構想している。中国等も宇宙における軍事能力向上を図りつつある。
そうした中で、日本は宇宙の平和利用原則を取り戻し、宇宙の非軍事化に
向けて強いイニシアチブを発揮すべきである。

……………………………………………………………………………………

【参照サイト】

オバマは原子力の多様な利用による火星探査を提案(ブルース・ギャグノン)
http://www.anatakara.com/petition/mars-missions-of-the-nuclear-variety.html

2009年8月8日、「平和市長会議」(長崎市)におけるブルース・ギャグノン講演録
http://www.anatakara.com/petition/creating-an-integrated-vision-for-nuclear-abolition.html
(『世界』2010年6月号に補訳が掲載)

【後記】
意見募集(パブリックコメント)の結果について(宇宙開発戦略本部/2010年7月29日)
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/utyuu/tukitansa/100730pubcomme.pdf
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by nonukusandmd | 2010-06-17 20:05 | 活動記録

「市民仕分け」公開質問状に回答届く

先日2月5日、「市民による事業仕分け ―― 2010年度防衛予算を斬る!」
を無事終えました。内容は改めてご報告できればと思いますが、この企画
の一環として行った予算編成関係者に対する公開質問状への回答が届きま
したのでご紹介します(回答期限は2月3日でした)。

公開質問状は、北澤俊美防衛相、榛葉賀津也防衛副大臣、長島昭久・楠田
大蔵防衛政務官、鳩山由紀夫首相、岡田克也外相、菅直人財務相、藤井裕
久前財務相、仙石由人行政刷新相、枝野幸男「仕分け」統括役、蓮舫・田
嶋要「仕分け」議員、福島瑞穂社民党党首、阿部知子社民党政審会長、亀
井静香国民新党代表、市川健太財務省主計官 の方々に届けました。

現在までに届いた阿部知子・社民党政審会長(2月5日着)と市川健太・財務
省主計官(2月3日着)の回答をご紹介します。はじめにこちらのコメント
を付しています。行間も含めて、ぜひじっくりお読みください。
[転送・転載歓迎]

【コメント】

<阿部知子さん回答に対して>

 回答なしがほとんどの中、ていねいな回答に感謝します。一読して、私
たちと同様にそれぞれの兵器の予算化を問題視されていることがわかりま
す。にも関わらず、社民党はなぜそれらの予算案への計上を認めてしまっ
たのでしょうか。回答では防衛省の政務三役に社民党議員が入っていない
事が理由の一つとして繰り返し挙げられています。しかし、実際の予算編
成の最終作業において、阿部議員は長島昭久政務官らと対峙していたはず。
 1月10日の東京新聞では、阿部議員は長島政務官との協議の際、「長期
の活動も想定したヘリ空母型護衛艦を建造する以上、自衛官の負担に対応
する態勢が必要だ」と軍事オンブズパーソン制度の必要性を指摘。調査へ
の着手を条件に、ヘリ空母型護衛艦の予算を認めたとあります(事務所に
も確認)。軍事オンブズパーソン制度の必要性はもちろん認めますが、そ
れと引き換えに大型ヘリ空母予算を認めるのは、やはり本末転倒ではない
でしょうか。その点に関する踏み込んだ率直な説明がなされるべきです。
そして、今からでも問題ある兵器予算を削除する道を追求されるべきだと
思います。また⑮の「米軍再編見直し」に関する回答も残念なものです。

<市川健太さん回答に対して>

 期限内の回答に感謝します。ただ、個々の問いへの回答はなされず、公
式見解のみというのはいただけません。一方で、2月5日の「市民仕分け」
企画への参加招請については「公務多忙等のため、参加かないませんこと
を御了承ください」とのこと。次回は(もし担当を代わられていなければ)
主計官の都合に合わせる形で設定して、ぜひ参加してもらいたいものです。


……【市民による「防衛予算仕分け」に向けた公開質問状への回答】…… 

  2010年2月5日

 ◆回答者  阿部知子(社民党政策審議会長)       

<全体>

①新政権が予算編成にあたって当初強調した「ゼロベースでの見直し」は、
実際の防衛予算案にどのように反映されているのか。

◆予算編成の作業にあたる基本的な考え方として踏まえられていると考え
 ています。

②防衛予算の総額は4兆7,903億円となり、近年の微減傾向から一転して前
年度比0.3%増となった。民主党は、かつて防衛費5,000億円削減を掲げた
こともあり、軍縮を目指す社民党も今回連立に加わった。「事業仕分け」
等で「無駄を省く」と喧伝したにも関わらず、防衛予算は依然として「聖
域」扱いとなり、結局増額さえ行われた。その理由は何か。

◆防衛関係費の総額は09年度予算の4兆9,045億円から10年度予算案の4兆
 7,903億円に約2.3%減となっております。当初予算で比較した場合、4
 兆7,741億円から4兆7,903億円に0.3%の増となります。当初予算が162
 億円の増となった主な理由は「子ども手当」の創設による人件費の増加
 (防衛省分約233億円)です。公務員に係わる子ども手当については所
 属庁から支給されることとされ、各省予算を押し上げているためです。

③ごく一部の項目が「事業仕分け」対象となり議論が公開されたが、予算
案の最終決定は不透明な密室状態で行われた。旧態依然たるやり方を転換
し、今後は最終プロセスをも公開する意思はないのか。

◆予算決定のプロセスをより透明なものとすることは賛成です。

④「防衛計画の大綱」改定と「中期防衛力整備計画」の策定は、2010年末
まで1年先送りされた。この際、恣意的な人選に基づき任命した「有識者
懇談会」の答申に従い策定するという方法を、抜本的に改めるべきと考え
る。例えば、地方・中央・北東アジア公聴会、参考人質疑、タウンミーテ
ィング、現場視察、住民・NGO等へのヒアリング、パブリックコメント
等を組み込み、多様な民意を反映し得る形に刷新することを検討すべきと
考えるがどうか。また、「有識者懇談会」を設置する場合でも、少なくと
も立場の異なる多様な「識者」を人選すべきと考えるがどうか。

◆大綱の決定プロセスについてはより透明で公正なものとすべきと考えて
 おります。有識者懇談会の人選についてもはじめに結果ありきの恣意的
 なものであってはなりません。新「大綱」の策定にあたっては、安全保
 障会議と閣議のみで決定するのではなく、国会における審議や国民から
 の意見聴取などを行ない、国民的支持を得られるものとするよう努める
 べきということを主張しています。

⑤防衛予算策定の背景に、自衛隊や防衛官僚の天下り枠の確保があること
が今なお指摘されている。抜け道なしの天下り全面禁止を行う意志はある
のか。

◆天下り禁止の問題については公務員制度全体の問題とあわせて検討して
 おります。

⑥09年12月17日に閣議決定された「防衛予算の編成の準拠となる方針」
(以下、「準拠方針」)では、「現大綱の考え方に基づき」、「老朽化し
た装備品の更新」や「旧式化しつつある現有装備の改修による有効利用」
を行うと明記している。それにも関わらず、予算案は現大綱の規模を超え
るPAC3の事実上の追加配備(レーダー等のPAC3対応型改修)や、
「規模、能力ともはるかに上回る」(市川健太主計官)大型ヘリ空母建造
費の計上などに踏み込んでいる。これらは、「閣議決定詐欺」ではないの
か。これらの装備計上を正当化する根拠は一体どこにあるのか。

◆PAC3の改修、22DDHの建造については社民党は反対です。実質的
 に大綱、中期防不在状態のなかで、大型の装備の配備を決めることは好
 ましくないと考えます。

⑦財務省の市川健太主計官は、「事業仕分け」において「大綱見直しや次
期中期防を先取りする装備品の取得は原則として見合わせ、新規後年度負
担を厳しく抑制すべき」と表明していたにも関わらず、なぜ原則を逸脱す
る装備要求を認めたのか。

◆個別の予算について問われることはなく、予算案全体として賛否につい
 て判断しております。

<PAC3用改修費などMD経費>

⑧「準拠方針」では「弾道ミサイル対処能力を付加されていない高射群に
ついては、現有機能の維持に必要なシステム改修に取り組む」と明記され
ている。しかし防衛省は、対航空機用PAC2のソフトウェアの保証期限
切れ(2012年度まで)と4年国債による新版購入方式を理由として、PA
C3にも対応可能な新バージョンへの改修を不可避と説明。「現有機能の
維持」を超え、現大綱の水準をも超える事実上のPAC3追加配備を誘導
した。しかも、こうした事実は納税者にほとんど知らされていない。ソフ
トウェアの保証が切れることがどれほど問題になるのか、また、4年国債
による購入方式を変える余地はないのか、などの疑問点は何ら明らかにさ
れていない。これらの点を解明し、「政治主導」により改修経費の計上を
撤回する意志はないのか。

◆ご指摘の点は十分理解いたしますが、防衛省政務三役に社民党所属議員
 はおらず、所管外の課題への対応には限界があるのが現実です。

⑨岡田外相は、09年11月24日の閣僚委員会の場で、「防衛予算のかなりの
部分を占めるPAC3は、有効性について国民に理解される説明が求めら
れる。2010年度中に十分に検討すればいいのではないか」と述べ、藤井財
務相(当時)も賛同したと報じられた。また、翌日25日には福島社民党党
首(消費者相)もPAC3経費計上への異論を表明した。今回、事実上の
PAC3追加配備経費が計上されたことを受けて、岡田、藤井、福島三氏
は予算案を認めたことについて説明責任を果たすべきではないか。

◆PAC3経費計上については現在での賛成ではありませんが、与党とし
 て予算案全体について判断しております。各閣僚の発言については、各
 閣僚が説明責任を果たすべきと考えます。

⑩能力向上型迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」の日米共同開発経費が
191億円計上されている。大陸間弾道弾(ICBM)の迎撃も可能とされ
るこのミサイルは、米海軍兵士に「ビースト(野獣)」と呼ばれ、「軍事
のルールを変える」とさえ言われている。これは、米国向けミサイルの迎
撃という集団的自衛権の行使にも直結しかねないものである。米国は、こ
のミサイルを新欧州MD計画の柱に位置づけており、既にゲーツ米国防長
官は欧州への輸出のために、武器輸出禁止三原則を緩和せよと要求してい
る。鳩山首相が「武器輸出三原則の堅持」と「集団的自衛権に関する憲法
解釈の堅持」を表明している以上、現行の新SM3日米共同開発はいった
ん白紙に戻して精査する必要があると考えるがどうか。

◆ご指摘の通り新SM3日米共同開発については、いったん白紙に戻して
 精査することが好ましいと考えます。

<大型ヘリ空母(ヘリコプター搭載護衛艦)建造費>

⑪1,208億円という巨費が計上された大型ヘリ空母(22DDH)は、護衛
艦「しらね」の後継艦とされている。しかし、基準排水量で4倍、建造費
も3倍に達し、海自史上最大の軍艦となる。能力面でも「後継」ではなく
大幅な機能強化と言わざるを得ない。これは、「準拠方針」を著しく逸脱
しているのではないか。

◆22DDHの建造は準拠方針を逸脱しているおそれが強いと考えます。

⑫防衛省は依然として「護衛艦」(すなわち駆逐艦)という呼称を用いて
いる。しかし、導入推進派からさえ「排水量だけを見ても、これをヘリコ
プター搭載護衛艦=駆逐艦と呼ぶのはもはや詐欺」「22DDHはもはや多
目的空母であり、政治的に困難だから護衛艦と称するというのは、納税者
に対する背信行為である」(清谷信一『防衛破綻』)との厳しい批判がな
されている。この批判にどう答えるか。

◆防衛省の使用している多くの用語が、世界の標準的な軍事用語と異なっ
 ていることは、憲法第9条の理念の下にある実力組織であることを示す
 ための苦肉の方策と理解しています。実態に大きな差がなく「詐欺」的
 であるとの意見も理解は出来ますが、実態に合わせてしまうことは反対
 です。

⑬大型ヘリ空母導入の危険性についての認識が極めて不十分ではないか。
例えば、山崎眞・元自衛艦隊司令官は「(艦の)約40年の生涯において、
現在では想像もつかないような事態が生起することも考えられる」として、
「(F35戦闘機のような)垂直離発着機を搭載して、シーレーン防衛をも
行う」ことを予測している(『軍事研究』10年1月別冊)。ここで立ち止
まり、旧政権と防衛省・海上自衛隊が行ってきた装備要求を精査すべきで
はないか。

◆旧政権下の装備要求を精査すべきとのご意見には賛成ですが、社民党は
 担当分野の政務三役に所属議員がおりませんので、責任を持ってお答え
 することは出来ません。

<海兵隊グアム移転費を含む「米軍再編」経費>

⑭米海兵隊グアム移転について――2009年に締結された日米協定は、確か
に日本の費用負担義務について定めているが、各年度にいくら負担すべき
か、負担をいつ開始すべきかについてまでは明示していない。米国で海兵
隊移転に関する環境アセスメントとそれを受けたマスタープランの策定が
終了していない以上、費用支出は本来であればまだできないはずである。
にも関わらず、日本政府が既に09年度に346億円を支出し、10年度予算案
においても468億円を計上しているのは、いかなる法的根拠によるものか、
見解を示されたい。

◆米海兵隊グアム移転費の負担の法的根拠は、「駐留軍等の再編の円滑な
 実施に関する特別措置法」及び、「在沖縄海兵隊のグアム移転に係る協
 定」等と考えております。

⑮在日米軍関連経費が過去最高の3,370億円に達している。米軍再編経費
が1,320億円と前年度から481億円も増額されたことが大きな理由である。
新政権が三党連立合意において「米軍再編と在日米軍基地のあり方の見直
し」を掲げたにも関わらず、なぜこうした予算計上が行われたのか。その
理由を示されたい。

◆米軍再編と在日米軍基地のあり方の見直しについては、現在、普天間飛
 行場の辺野古移設問題に集中しています。いま論点を拡大することは、
 米軍再編合意の見直しを困難にすると考えております。

<その他の装備>

⑯財務省が見合わせるべきとしていた新型戦車は、13両の調達費187億円
が計上されている。計上に踏み切った理由は何か。また、一体どこの地上
戦で使用する想定なのか、明らかにされたい。

◆新型戦車を調達する必要はないと考えております。具体的な計上理由や
 使用想定等については承知しておりません。

⑰「JDAM」というGPS誘導爆弾の継続購入費(04年度予算から導入
開始)が盛り込まれ、F2戦闘機35機分のJDAM機能付加として、改修
部品の集中調達経費が計上された。しかし、JDAMは米軍がイラクやア
フガニスタンで多用してきた代表的な先制攻撃兵器である。「敵部隊の上
陸時の使用」という導入時の理屈がまやかしであることは、考案者自らが
告白している(潮匡人『自衛隊はどこまで強いのか』)。「専守防衛」を
表明する新政権は、明らかにそれを逸脱するJDAMの購入を中止すべき
であると考えるがどうか。

◆JDAMが専守防衛を逸脱するおそれは強く、中止した方が適当と考え
 て考えております。

⑱その他、今回の「市民仕分け」の試みに対するご意見などがありました
ら、ご自由にお書きください。

◆多くの市民が予算の審議に関心を持たれ、多様な議論をされることは、
 非常に良いことだと考えております。

(担当:政策審議会事務局 野崎)


………………………………………………………………………………………

  2010年2月3日

  ◆回答者 市川健太(財務省主計官)

 1月27日付け質問状について(回答)

平成22年度防衛関係費につきましては、平成21年12月17日の安全保障会議
及び閣議において決定された「平成22年度の防衛力整備等について」等を
踏まえ、国の最も基本的な施策の一つである防衛の重要性を踏まえつつ、
厳しさを増す財政事情を勘案し、歳出額及び新規後年度負担額を極力抑制
するとの観点から、要求内容を精査の上、必要最小限の経費を計上してお
ります。

平成22年度防衛予算のポイントは、財務省ホームページに掲載されており
ますので、ご参照下さい( http://www.mof.go.jp/seifuan22/yosan.htm 防衛予
算のPDFファイル)。また、国会提出資料である「平成22年度予算及び
財政投融資計画の説明」も、このたびホームページに掲載されましたので、
該当箇所を御参照下さい。
http://www.mof.go.jp/jouhou/zaitou/h22keikaku.htm

なお、2月5日の参加招請につきましては、公務多忙等のため、参加かない
ませんことを御了承ください。

                 平成22年2月3日
                 財務省主計局防衛係
                  主計官 市川健太
[PR]

by nonukusandmd | 2010-02-14 00:05 | 活動記録
line

「ミサイル防衛(MD)」や「軍産複合体」の終焉をめざして、動向をウォッチ、反対の声を発信します。在日米軍・日米安保やイスラエル・パレスチナ、チェチェン関連などの動きも一部カバーしています。


by nonukusandmd
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