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『科学』(岩波)2011年2月号で「日本の宇宙開発」特集

杉原浩司(核とミサイル防衛にNO!キャンペーン)です。    [転送・転載歓迎]

お知らせが遅くなりましたが、現在発売中の雑誌『科学』(岩波書店)2011年2月号で、日本
の宇宙開発の特集が組まれています。私も「冷徹な戦争インフラとしてのGPS──日本の関わ
りの諸相」という拙稿を書きました。

民生利用も拡大しているGPS(全地球測位システム)。その主目的である軍事利用の側面に
関して、日本との関わりに焦点を当てています。メーリングリスト等でも発信してきた内容を
ベースに、JDAM(GPS誘導爆弾)、画像ジャイロ(無人機の目)、準天頂衛星を取り上
げ、その問題点を指摘しました。

また、巨額の血税を浪費してきた偵察衛星関係経費の年度別決算額の詳細な表(吉井英勝衆院
議員事務所提供)も貴重です。特集全体も、様々な視点から日本の宇宙開発の現状を取り上げ
ており、関心のある方にはぜひ手に取って頂きたいと思います。鮮やかなブルーの表紙で、大
きめの書店にはあると思います。置いている図書館もあるでしょう。

……………………………………………………………………………………………………………

◆『科学』2011年2月号(岩波書店)    http://www.iwanami.co.jp/kagaku/

(目次)http://www.iwanami.co.jp/kagaku/KaMo201102.html

<特集:日本の宇宙開発──科学と平和利用>

宇宙ステーションの夢と現実 ──宇宙滞在50年を検証する…武部俊一
日本の宇宙開発の課題…中須賀真一
宇宙利用重視政策と科学者・技術者…佐藤 靖
暮らしや社会の課題解決を支援する:地理空間情報の統合的な利用…柴崎亮介
GPSの原理と世界の衛星測位システムの動向…安田明生
冷徹な戦争インフラとしてのGPS──日本の関わりの諸相…杉原浩司
火星探査の歩み…佐々木 晶
金星探査機「あかつき」と金星の科学…今村剛
[短報]
EUの宇宙政策──新たな宇宙開発のアクター…鈴木一人
中国意識のオバマ宇宙政策──背景にはアメリカの衰退 …明石和康
[コラム]
切手でたどる宇宙ステーションの歴史…武部俊一
宇宙の放射線環境…長谷部信行・早津佳那子
私たちの生活を豊かにする宇宙技術…野本陽代
情報収集衛星関係経費 年度別決算額(1998~2009年度)
[巻頭エッセイ]
宇宙探査と夢…永原裕子
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by nonukusandmd | 2011-02-14 20:28 | 参考文献・映像

【転載】「ロボットよ、殺すな!」(反改憲通信より)

『反改憲運動通信』( http://www.alt-movements.org/han-kaiken/ )2010年12月22日(No.15)号に掲載された
文章を編集部の了解のうえで転載します。注など一部補足あり。

…………………………………………………………………………………………………………

ロボットよ、殺すな!
 ~変質する戦争と日本の加担を止めるために~

 この世に受けた一度きりの生をロボットにより奪われる。なんと耐え難く、理不尽なことか。
しかし、そうした惨劇は増えこそすれ、減る見通しはない(注1)。
 人類が占有していた戦争は、今やロボットにより分有されるに至った。P・W・シンガーは新
著『ロボット兵士の戦争』(NHK出版/必読!)で、戦争の歴史的変貌を余すところなく描き
出している。米軍の無人機・車両は3万台を超え、軍用ロボット技術は既に40ヶ国以上の国家と
非国家主体に拡散している。軍産複合体にとっての有望市場が拡大している。

 中でも、米無人攻撃機「プレデター」(肉食獣、捕食者)の登場は「21世紀の戦争のやり方を
変えた」と言われる程の衝撃を与えた。戦場から遠く離れた米本国で画像を見ながら遠隔操縦し、
地球の裏側に死と破壊をもたらす。宇宙の軍事化がそれを支える。米空軍の退役将官は、無人シ
ステムとGPS(全地球測位システム)を統合した95年を「魔法の瞬間」と呼ぶ。  
 低コスト化や味方のリスク低下により戦争の敷居が下がることで、「ロボットによる秘密処刑」
が横行することになる。今年、新旧2人の国連人権理事会特別報告者が、相次いでアフガニスタ
ンやパキスタンにおける米軍無人機の空爆を国際人道法に反する戦争犯罪だと批判。「致死力を
持つ攻撃の自動装置化は許されるのか」と無人機攻撃の倫理性や合法性を検討する委員会設置を
要求した。軍用ロボットの「進化」に国際法が追いついていないのだ。

 日本の関わりもじわじわと深化している。六本木の赤坂プレスセンターにある米軍の研究開発
事務所が、ロボットなど最先端の研究現場に触手を伸ばし、資金助成によって研究者を囲い込ん
でいる(朝日新聞連載「アカデミアと軍事」)。日本の科学者の倫理的「融解」が始まっている。
 一方、日米政府は2月、無人偵察・攻撃機の「目」にあたる「画像ジャイロ」(機体に付けた
複数のカメラによる画像を解析し位置を特定)の共同技術研究を始めた(注2)。GPSを補完
するもので、明らかに米軍のロボット戦争への技術的支援である。紛争を助長する武器技術供与
であり、武器輸出三原則に反するにも関わらず、経産省は「武器技術でない」と強弁している。
また防衛省は、米国製無人偵察機「グローバルホーク」導入に向け検討に入るとも報じられてい
る(注3)。新防衛大綱に盛り込まれた「武器の国際共同開発の検討」の流れは、ロボット戦争
への更なる加担に連動しかねない。

 軍民両用技術を厳格に峻別し、軍事利用・転用を拒否することが必要だ。シンガーは「軍用ロ
ボット登場は原爆開発に匹敵する」と強調する。ならば、憲法9条の平和主義に根ざした、新た
な時代の「科学者・市民の社会的責任」論をもって、ロボット戦争に対峙すべきだろう。

(杉原浩司/核とミサイル防衛にNO!キャンペーン)


(注1)米軍無人機「標的情報誤り」で民間人犠牲が急増(2011年1月12日、読売)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20110112-OYT1T00169.htm
(注2)2010年2月17日、岡田外相とルース米駐日大使との間で交わされた書簡
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/22/2/0217_03.html
(注3)中国・北朝鮮を監視…無人偵察機の導入検討(2010年12月30日、読売)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20101229-OYT1T00786.htm
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by nonukusandmd | 2011-01-15 16:42 | 参考文献・映像

東京新聞11月25日付「こちら特報部」に武器輸出三原則問題が掲載!


【東京新聞11月25日付「こちら特報部」に武器輸出三原則見直し問題が掲載!】

                               [転送・転載歓迎]

11月25日(木)の東京新聞(おそらく中日新聞も)朝刊「こちら特報部」欄(出田阿生、加藤
裕治、秦淳哉 記者)が、武器輸出三原則見直しを見開き2面を使って取り上げています。「武
器輸出三原則 見直し議論大詰め」という縦の白抜き見出しをはさむ形で、「北砲撃で加速 懸念」
「平和主義に風穴も」の横見出しが並んでいます。

前半(右面)では24日(水)の民主党「外交・安全保障調査会」第1回総会の議論を紹介。「こ
れまで非核三原則とともに日本の平和主義を支えてきた武器輸出三原則が緩和されれば、風穴が
開き、どんどん拡大解釈されていきかねない」(那谷屋正義参院議員)「東アジア共同体構想か
らも大きく逸脱するのではないか」(今野東参院議員)という「緩和」反対議員の発言などが引
用されています。後半(左面)には、同日、調査会直前に開かれた市民と議員の院内集会の様子
が大きな写真付きで取り上げられ、参加した市民のコメントも紹介されています。「緩和」賛成
派の加藤朗さん、反対派の孫崎享さんの「識者」コメントが最後に掲載されています。

紙面では、事件が軍備増強の追い風になることへの懸念と同時に、「(両者は)関係ない」「切
り離して考えるべき」との発言も紹介されており、調査会総会での議論でも、事件が「緩和」論
の大きな追い風になっているわけではなさそうです。

武器輸出禁止原則の放棄に向かうという重大な歴史の転換点であるにも関わらず、マスメディア
の扱いは大きくありません。その中で大変貴重な特集記事だと思います。残念ながらウェブサイ
トで見ることは出来ませんが、可能な方は図書館などでぜひご覧ください。お知らせが遅くなり
すみませんでした。
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by nonukusandmd | 2010-11-27 20:22 | 参考文献・映像

10月17日(日)21時よりNHK総合「貧者の兵器とロボット兵器」放映

9月にNHK・BSハイビジョンで放映された番組が、10月17日(日)夜に総合テレビで
(短縮版ですが)再放映されます。見逃せない映像ですのでぜひご覧(録画)ください。
[転送・転載歓迎]

…………………………………………………………………………………………………………

◆10月17日(日) 午後9時~9時50分 NHK総合テレビ
「貧者の兵器とロボット兵器~自爆将軍ハッカーニの戦争」
http://www.nhk.or.jp/special/onair/101017.html

【関連資料】(番組を見られた後日にでもじっくりご覧ください)

▼P・W・シンガーが語る軍用ロボットと戦争の未来(←必見!)
http://www.ted.com/talks/lang/jpn/pw_singer_on_robots_of_war.html

▼P・W・シンガー『ロボット兵士の戦争』( http://amzn.to/bKwerh 
書評(日経):高橋和夫氏(放送大学)
http://s.nikkei.com/bUJSbN 

▼毎日新聞 9月27日・大治朋子記者レポート

◇軍事用無人機 拡大する需要 米コロラドで展示会
http://mainichi.jp/select/world/news/20100927ddm012030068000c.html

◇過剰な攻撃を引き起こしかねない~ロボティック・テクノロジー社長の話
http://mainichi.jp/select/world/news/20100927ddm012030073000c.html

▼朝日新聞スクープ:研究者をカネで囲い込む米軍

◇米軍の研究助成、増加~日本技術の軍事応用も視野(9月8日)
https://aspara.asahi.com/blog/science/entry/BDH2k75jSg

◇アカデミアと軍事(1)米軍基地経由で研究費(9月10日)
https://aspara.asahi.com/blog/science/entry/2nKr95X3cg

◇アカデミアと軍事(2)「米軍マネー」迷う学会(9月17日)
https://aspara.asahi.com/blog/science/entry/o5JJLaEoLM

◇アカデミアと軍事(3)研究現場訪ね、助成判断(9月24日)
https://aspara.asahi.com/blog/science/entry/l64N5GnrZj

◇アカデミアと軍事(4)民生との境、増す矛盾(10月1日)
https://aspara.asahi.com/blog/science/entry/o8w7bW2Glt

◇アカデミアと軍事(5)完 手探り続く研究モラル(10月15日)
https://aspara.asahi.com/blog/science/entry/fc4KEY7ts4

▼「画像ジャイロ」日米共同研究
米軍のロボット空爆を支援する「画像ジャイロ」共同研究。紛争加担
の武器技術供与であり、武器輸出禁止三原則違反。中止を求めよう!

◇外務省:画像ジャイロに関する共同研究についての書簡
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/22/2/0217_03.html

◇吉井英勝議員が衆院経済産業委員会で追及(赤旗、5月27日)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik10/2010-05-27/2010052704_02_0.html

▼軍事ロボット製造企業アイロボット社CEOに戦争責任を問う!
http://nomd.exblog.jp/14197771/

<その他資料>
http://nomd.exblog.jp/13910000/
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by nonukusandmd | 2010-10-17 00:24 | 参考文献・映像

【番組・資料紹介】9月5日「貧者の兵器とロボット兵器」(NHK・BShi)

お薦め番組のご紹介です。視聴・録画可能な方はぜひチェックしてください。
後ろに参考資料も付けてみましたのでご覧ください。[転送・転載歓迎]

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<NHK BSハイビジョン>
◆ハイビジョン特集 「貧者の兵器とロボット兵器」

2010年9月5日(日) 午後10:45~午前0:14
http://www.nhk.or.jp/bs/hvsp/

9・11同時多発テロから9年、米軍とタリバンの泥沼の戦闘が続くアフガニス
タン。ここに歴史上初めての全く新しい戦争の姿が出現している。ハイテク
無人機など“ロボット兵器”を駆使する大国正規軍と、カラシニコフ銃や手
製爆弾など旧式の“貧者の兵器”に頼る武装集団が、互いの姿の見えない戦
場で対峙する究極の“非対称戦争”だ。知られざるその実像をとらえた膨大
な映像記録をNHKは入手した。そこにたびたび登場するのがタリバン最強
硬派の「ハッカーニネットワーク」だ。自爆軍団として米軍に恐れられ、無
人機攻撃の最大の標的にもなっている。だが、ソビエトがアフガンに侵攻し
た80年代、首領のハッカーニは反ソ勢力として最も頼りになる米国の友人だ
った。武器の供給から爆弾の製法まで、米国の支援で力を蓄え、皮肉にもそ
れが今、米軍を苦しめている。今、米国はハッカーニらのゲリラ戦から自国
兵士を守るため、ロボット兵器を次々と開発し、米本土から遠隔操作で攻撃
を行う。だが誤爆も相次ぎ、犠牲者周辺からタリバン予備軍を生み出す憎し
みの連鎖も呼んでいる。“貧者の兵器”対“ロボット兵器”。その実態を描
き、21世紀の新たな戦争の姿とその脅威に迫る。(NHKホームページより)

……………………………………………………………………………………

【無人(ロボット)兵器に関する参考資料】

とりわけ、P・W・シンガーの新著『ロボット兵士の戦争』の一読をお薦め
します。『戦争請負会社』『子ども兵の戦争』(ともにNHK出版)に続く、
現代戦争の最前線を描き出した必読書です。

◆「ロボット革命と21世紀の戦争」
<デモクラシー・ナウ・ジャパン(2009.02.06-2/動画)>
http://democracynow.jp/submov/20090206-2
ゲスト:P・W・シンガー
「いま議論しなければ原爆のあやまちを繰り返します」

◆『ロボット兵士の戦争』
(P・W・シンガー著、小林由香利 訳、NHK出版)
「クリックひとつで戦闘準備完了。ハイテクは、戦争のスタイルを根本から
変えた。今後、技術開発はどこへ向かい、人類にどんな影響をもたらすのか。
軍、産業、政治、それぞれの思惑が複雑にからみ合う現状と、新しい戦争が
つくり出す難問の数々を、安全保障問題の専門家が初めて明らかにする。」
(帯から)
http://www.asagaku.com/science_pot/osusume/sonota.htm
(朝日中学生ウィークリー 2010年8月15日号/書評:瀬名秀明)

◆「ロボットが変える戦争」(P・W・シンガー)
<『日経サイエンス』10月号(発売中)>
http://www.nikkeiscience.com/2010/08/post-934f.html
「一日のうちで最も危険なのは戦場で戦っている時ではなく、帰宅のため車
を運転している時だ」
※『ロボット兵士の戦争』の入門編兼ダイジェスト版としても読めます。

◆戦争の「無人化」と「民営化」
<水島朝穂「平和憲法のメッセージ」2010年5月17日>
http://www.asaho.com/jpn/bkno/2010/0517.html

◆「遠隔操作される死の飛行機」
<ル・モンド・ディプロマティーク 日本語・電子版(2009年12月号)>
http://www.diplo.jp/articles09/0912-2.html

◆米国無人機の空爆は戦争犯罪か:議会公聴会の議論
<「Wired Vision」 2010年5月10日>
http://wiredvision.jp/news/201005/2010051021.html

◆オレゴンで無人機をめぐる討論/ドローンによる攻撃へ抗議を(anatakara)
http://www.anatakara.com/petition/gagnon-blog-2009-12-drone-debate-continues.html

◆日米、無人偵察機の「目」研究へ 攻撃転用で論議も
(2010年2月21日、共同通信)
http://www.47news.jp/CN/201002/CN2010022101000346.html

※「画像ジャイロの日米共同研究の中止を」の声を届けてください。
 → 前原誠司外相
(FAX)03-3592-6696   (TEL)03-3508-7171
 (E-mail)http://www.maehara21.com/form/index.php
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by nonukusandmd | 2010-09-02 00:15 | 参考文献・映像

『世界』9月号にMD批判論文が翻訳掲載!

★MD配備の正当性に重大疑問!=『世界』9月号にポストルらの論文掲載
                       [転送・転載歓迎]

ウェブサイト<核情報> http://www.kakujoho.net/ を主宰されている
田窪雅文さんが、『アームズ・コントロール・トゥデー』5月号に掲載され
たジョージ・N・ルイス、シオドール・A・ポストルの論文を翻訳されまし
た。論文は今までの迎撃実験が、必要とされる弾頭の直撃にほとんど失敗し
ていることを暴露しています。

現在発売中の雑誌『世界』(2010年9月号)に訳文が全文掲載されています
ので、ぜひ書店や図書館などでご覧ください。
http://www.iwanami.co.jp/sekai/2010/09/directory.html

◆「欠陥だらけで危険な米国ミサイル防衛計画」
 ジョージ・N・ルイス/シオドール・A・ポストル

オバマ政権が進める新たなミサイル防衛(MD)計画の根幹に鋭い疑問を
投げかけるこの論文は、5月7日の『ニューヨーク・タイムズ』でも大きく
取り上げられ、米下院安全保障小委員会のティアニー委員長も「議会で検
討すべき重要な問題だ」と述べているそうです。

田窪雅文さんは「訳者解説」で、「2011年までのミサイル防衛導入経費が
約1兆円、第三国への輸出の話もある[注:菅政権は既に第三国輸出を認
める方向で調整を開始]SM3の能力向上型の日米共同開発の負担分が約
1000億円という日本も、この問題を国会で検討すべきだろう」と指摘され
ています。

民主党は衆院選に向けた政策集において、MDの総合的見直しを図ること
を明記していましたが、検証がなされた形跡はありません。国会議員や政
党はこの論文の主張を真摯に受け止め、国会等で日本のMD政策の徹底検
証を行うべきです。

▽以下は『世界』のホームページから
http://www.iwanami.co.jp/sekai/2010/09/258.html

 湾岸戦争で当たっていたはずのパトリオット迎撃ミサイルが、実は近く
で自爆していただけで、イラクのミサイルはそのまま落下していたことを
暴露したことで知られる物理学者コンビによる本稿は、『ニューヨーク・
タイムズ』紙でも大きく紹介され、話題を呼んでいる。2人は、ミサイル
防衛庁が破壊装置からの映像データを発表している10回の「SM3迎撃実
験成功例」を分析、破壊装置の弾頭直撃は1回か2回にすぎないと結論づけ
た。そして、実戦でのシステムの信頼性に重大な疑問を投げかけ、ミサイ
ル防衛は欠陥だらけであるだけでなく外交政策上とんでもない事態をもた
らしうる危険な計画であると力説する。

George N. Lewis 実験物理学博士。コーネル大学平和学プログラム
副ディレクター。

Theodore A. Postol マサチューセッツ工科大学 (MIT) 科学・技術・
国家安全保障政策教授。元「米海軍作戦部長 (CNO)」科学アドバイザー。

George N. Lewis and Theodore A. Postol, "A Flawed and Dangerous
U.S. Missile Defence Plan," Arms Control Today (May 2010).

【参照サイト】
イージス艦ミサイル発射テストプログラムの欠陥
(「グローバルネットワーク」ニュースレター「Space Alert」2010年夏号より)
http://www.anatakara.com/petition/flaws-in-aegis-missile-testing-program.html
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by nonukusandmd | 2010-08-24 22:35 | 参考文献・映像

NPT再検討会議の課題を考える

米ニューヨークでNPT(核不拡散条約)再検討会議が始まりました。
ご存知の方も多いと思いますが、この会議の意味と課題を考えるうえで、
『世界』5月号(特集:「核なき世界」への挑戦)は参考になります。

 http://www.iwanami.co.jp/sekai/2010/05/130.html

この特集冒頭に「核廃絶への構想~歴史的好機としての2010年にどう取り
組むか」という論文を寄せている川崎哲さん(ピースボート共同代表)の
「ジャパンタイムズ」(4月20日)への寄稿を併せて紹介しておきます。
オバマ政権の「核態勢見直し(NPR)」や鳩山政権の核政策への率直な
評価とNGOとしての立場が簡潔に述べられています。「昔ながらの冷戦
型思考の安全保障専門家たちの影響力が、とても強い」(川崎さん)のは、
「普天間問題」でも共通でしょう。下に貼り付けましたのでご参照下さい。

 川崎哲のブログ(2010・4・28)
 http://kawasakiakira.at.webry.info/201004/article_7.html

なお、川崎さんたちNGOのニューヨークでの今後の活動内容は、以下の
ブログ等で報告されるそうですので、ご参照ください。

 川崎哲のブログ http://kawasakiakira.at.webry.info (NPT会議の流れ、NGOの動向など)

 「ヒバクシャ地球一周」ブログ http://ameblo.jp/hibakushaglobal 
(ヒバクシャ代表団の動向やドキュメンタリー上映など)

ちなみに、同じ『世界』5月号所収の<ルポ 下北核半島>第5回「軍事化
される半島」(斉藤光政さん執筆)は、地図にない海自秘密基地「下北海
洋観測所」の実態や、むつ市釜臥(かまぶさ)山山頂の大湊分屯基地に建
設中のミサイル防衛用巨大レーダー「FPS-5」(通称「ガメラレーダ
ー」/主契約企業は三菱電機)への反対運動などがルポされており、こち
らも必読の内容です(5月8日頃には6月号:安保特集が発売予定)。

………………………………………………………………………………………

すべての核を禁止せよ (Nuku ban must apply to all)

     川崎哲(ピースボート共同代表)

 オバマ政権は「核態勢見直し(NPR)」と呼ばれる新しい戦略のなか
で、非核保有国に対しては核を使わないと宣言し、注目されている。しか
し、この問題をめぐって日本やオーストラリアを巻き込んで行われてきた
これまでの議論に関わってきたNGOとしては、きわめて不十分と評価せ
ざるをえない。

 すでに1995年に、核不拡散条約(NPT)に加盟している非核保有国に
対しては原則として核を使用しないということを、米国を含む核保有国は
宣言していた。「消極的安全保証」と呼ばれるこのコミットメントに反し
て、ブッシュ政権下では核兵器の役割を大幅に広げる戦略がとられてきた。
オバマ大統領の新戦略は、本質的には、1995年に立ち戻るというものにす
ぎない。

 これよりもさらに進んで、核兵器の役割を核攻撃の抑止という「唯一の
目的」に限定し、生物・化学兵器など核以外の脅威に対しては核の役割を
否定すべきであるという国際的な提言があった。日本とオーストラリアが
主導した「核不拡散・核軍縮に関する国際委員会」(ICNND)は昨年
12月、この「唯一の目的」政策をすべての核保有国に勧告した。しかし、
オバマ新戦略は、これを明確に採択するには至らなかった。

 日本では、もともと核の先制不使用論者として知られる民主党の岡田外
相が、ICNNDの「唯一の目的」勧告を前向きに協議しようと国内外に
表明した。200名を超える日本の国会議員がこれを支持する書簡をオバマ
大統領に出した。ところが、日本の官僚たちは非常に慎重だ。昔ながらの
冷戦型思考の安全保障専門家たちの影響力が、とても強い。米政権内もそ
うであったと伝えられるが、日本でも、軍縮派と現状維持派の攻防がある。
市民社会の願いに反して、政府内では核の現状維持派がきわめて強い力を
もっている。

 こうした抵抗を背景に、日本とオーストラリアの政府が3月に発表した
公式政策パッケージからは「唯一の目的」への言及が削除された。申し合
わせたかのように、4月のアメリカのNPRも、「唯一の目的」の採択を
回避した。

 それでいて彼らは、これから核を持とうという国には容赦ない。オバマ
新戦略によれば、NPTを遵守しない国に対しては核使用もありうるとい
う。イランの核疑惑はたしかに深刻な懸念だが、誰が彼らの「不遵守」を
認定するのか。5核保有国が拒否権を握る国連安保理が、それを公平に認
定できる機関といえるのか。NPTが定めるもう一つの義務、すなわち核
保有国の軍縮義務が守られているかどうかを、誰が認定できるのか。核保
有国に対してきわめて紳士的な日本政府はいま、安保理議長としてイラン
への追加制裁に躍起だ。

 原点に立ち返るべきだ。誰の手によってであれ、核の使用は人類が許容
できない非人道的な結果をもたらす。被爆国の市民はそのことをよく知っ
ている。持つ国に甘く持たない国に厳しいNPTでは、限界がある。核兵
器そのものを非合法化しなければならない。国連の潘基文事務総長は、
「核兵器禁止条約」を議論しようと提唱している。日本の市民社会は、こ
のようなイニシアティブをとる世界のいかなる国や機関とも協力を惜しま
ない。
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by nonukusandmd | 2010-05-04 23:05 | 参考文献・映像

NHKニュースで「在日米軍基地はいま」(第1回 三沢)

NHK総合テレビの『ニュースウォッチ9』(午後9時~10時)で4月15日
(木)から、「在日米軍基地はいま」という特集が始まっています。15日の
初回は「青森県三沢・基地依存自立の道は」でした。録画し損ねたのですが、
メモを取りましたので、要旨(文責:杉原)ということでお伝えしておきます。
[転送・転載歓迎]

【関連情報】

◆どうなる三沢基地 F16撤収打診(デーリー東北新聞)
(上)衝撃 恩恵に依存 基地の街(2009・9・13)
http://www.daily-tohoku.co.jp/kikaku/kikaku2009/misawakiti/misawakiti_01.htm
(下)ジレンマ 周辺脅威対応に不安の声も(2009・9・14)
http://www.daily-tohoku.co.jp/kikaku/kikaku2009/misawakiti/misawakiti_02.htm

◆ルポ・下北核半島(鎌田慧/斉藤光政):『世界』連載
 第1回 「米軍基地ミサワ――核密約の最前線」(2010年1月号)=必読!
(目次)http://www.iwanami.co.jp/sekai/2010/01/directory.html

なお、16日(金)は【岩国基地】が取り上げられます。ご注目ください。

………………………<ニュースウォッチ9:要旨>…………………………

三沢市には1800棟の外国人ハウスがある。家賃は高いもので20万円と相場
の2倍。全額が在日米軍から支払われる。ハウスのオーナーの一人は「基
地さまさま」と述べる。

米軍三沢基地は市の面積の20%を占めており、嘉手納基地に次ぐ大きさ。
基地の中心は空軍F16戦闘機。冷戦時代、ソ連ににらみをきかせ、湾岸戦
争、イラク戦争にも派遣された。国からの補助金・交付金は60億円で市の
予算の15%になる。市は歴代基地司令官を一日市長に招いており、基地と
の友好関係を大切にしている。

2009年9月、米国政府が三沢の全てのF16の撤収を日本政府に打診したと
報じられた。市の問い合わせに米軍は「現時点でそうした事実はない」と
回答。しかし、市民は「いつかそうなるのでは」と不安を感じている。市
議会では「市の存亡に関わる」などの議論が。

かつて1970年、三沢基地が大幅に縮小された。日本人基地従業員は1,300
人以上が解雇された。三沢市はこれをきっかけに、基地に代わる企業の誘
致に力を入れるようになった。三沢市の幹部は100社以上の企業と交渉し
てきた。期待したのは航空機部品メーカーだが、4年間27回交渉したもの
の誘致は実現しなかった。別の企業とは調印式にまでこぎ付けたものの失
敗した。距離が遠いことの難しさがある。工業団地に誘致できたのは15年
間で3社のみに留まる。市は今も企業誘致に取り組んでいるが、基地に代
わる産業は育っていない。種市一正市長は「やはり基地は大切だ」と語る。
三沢市は、基地縮小の動きに不安を感じながら自立を探り続けている。

最後にNHKのキャスターが「基地はその被害がよく報じられるが、基地
が生活の糧になっている点もある」とコメント。
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by nonukusandmd | 2010-04-15 23:46 | 参考文献・映像

NHK「日本の、これから」で日米関係を討論!

ご存知の方も多いと思いますが、注目すべき番組だと思いますので
ご案内しておきます。「有識者」6人と市民約20人が出演されるそ
うです。 [転送歓迎]

3月12日(金)
22:00~23:29(生放送)
NHK総合テレビ『日本の、これから』
「どうなる日米関係 同盟50年の節目」
http://www.nhk.or.jp/korekara/

<出演の「有識者」:バランス悪過ぎ>

マイケル・グリーン(元国家安全保障会議)
櫻井よしこ(ジャーナリスト)
田中 均(元外務審議官)
姜 尚中(東京大学教授・国際政治)
植木千可子(早稲田大学教授・安全保障論)
孫崎 享(元防衛大学校教授)

ちなみに、「有識者」の一人である植木(川勝)千可子さんは、
麻生前首相が「防衛大綱」改定のために作った私的諮問機
関である「安全保障と防衛力に関する懇談会」の委員の一人
(他に北岡伸一、田中明彦、青木節子、中西寛、勝俣恒久、
加藤良三、佐藤謙、竹河内捷次)でした。集団的自衛権の行
使解禁、武器輸出の拡大、敵基地攻撃能力の検討、さらには
「専守防衛」の見直しまで、むちゃくちゃな要求を羅列した報
告書をまとめた御用学者の一人です。

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/ampobouei2/konkyo.pdf
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by nonukusandmd | 2010-03-12 00:08 | 参考文献・映像

ベルギー核基地に活動家が肉薄!

さる1月31日、ベルギーの反核団体「平和行動」のメンバー数人が、米軍の
核兵器が配備(推定10~20発のB61核爆弾)されているとされるベルギー
北部の同国空軍クライネ・ブローゲル基地に入り、その様子を収めた映像を
インターネット上で公開しました。

ベルギー:核兵器ずさん管理 空軍基地に活動家侵入(2月6日、毎日)
http://mainichi.jp/select/world/news/20100206ddm007030130000c.html

この「事件」は、2月18日付朝日夕刊のコラム「窓~論説委員室から」で
も、水野孝昭委員が「核基地の歩き方?」と題して、「金網を乗り越えた
メンバーたちは、1時間以上も基地の中を自由に歩き回った。核兵器が保
管されていると見られる格納施設の入り口をテープで封印するパフォーマ
ンスまで演じて、ようやく見つかったという」などと紹介しています。

反核活動家たちは拘束され、カメラと携帯電話が押収されたものの、一人
が格納庫などの映像を収めた記録媒体の持ち出しに成功しました。

【以下のウェブサイトでその動画を見ることができます】
http://www.armscontrolwonk.com/2614/activists-breach-security-at-kleine-brogel

欧州の米戦術核兵器撤去を求める動きを背景とした非暴力直接行動です。
ベルギー政府は2月19日、同国やドイツ、オランダ、ルクセンブルク、ノ
ルウェーのNATO加盟欧州5カ国が連携し、11月にまとめる予定のNA
TO「新戦略概念」策定作業で、核兵器廃絶に向けた動きを主導していく
方針を表明しています。

なお、米戦術核に関連しては、麻生政権が廃棄に反対していた米軍の核巡
航ミサイル「トマホーク」について、鳩山政権が廃棄を容認することも報
じられています。

米、トマホーク廃棄を伝達=政府は容認(2月22日、時事通信)
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2010022200365

核巡航ミサイル、トマホーク退役 米政府が日本に説明(2月22日、共同通信)
http://www.47news.jp/CN/201002/CN2010022201000156.html
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by nonukusandmd | 2010-02-22 20:43 | 参考文献・映像
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「ミサイル防衛(MD)」や「軍産複合体」の終焉をめざして、動向をウォッチ、反対の声を発信します。在日米軍・日米安保やイスラエル・パレスチナ、チェチェン関連などの動きも一部カバーしています。


by nonukusandmd
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