「STOP無印良品キャンペーン」サイト&『インパクション』コラムの転載

既にご存知の方もあるかと思いますが、小売業界初となる「無印良品」の
イスラエル進出をやめさせるために、キャンペーンサイトが立ち上げられ
ています。パレスチナ情報センターが運営するこのウェブサイトは、最新
状況から一人ひとりにできることまで、充実した情報を提供してくれます。
ご活用をお薦めします。ブログやツイッターなどでぜひ紹介してください。
お知り合いにも広めてください。無印への具体的な働きかけは、打てば響
くはずです。

◆STOP無印良品キャンペーン
http://palestine-heiwa.org/muji/index.html

[内容]
最新の話題/なにが起きているのか/みなさんへのお願い/よくある質問
/無印良品関係者のみなさまへ/無印良品からのメッセージ/イスラエル
とパレスチナ?(簡単な解説と本の紹介)/イメージ・ギャラリー/イス
ラエル出店基本情報/「STOP無印良品キャンペーン」メッセージカー
ド/無印良品コミュニケーション窓口一覧

<パレスチナ情報センター>
http://palestine-heiwa.org

ウェブサイト紹介に併せて、『インパクション』第175号に杉原の書いた
関連コラムを、編集部のご了解を得て転載します。長い文章ではありませ
んので、ぜひご一読ください。また、濃密な内容の『インパクション』第
175号もぜひお買い求めください。

◆雑誌『インパクション』第175号
特集「終わらない植民地支配 国境を超える抵抗~沖縄・パレスチナ・
   グアム・アイヌ」(7月23日配本)=ぜひご注文を!
http://www.jca.apc.org/~impact/magazine/impaction.html

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 無印良品のイスラエル進出をやめさせよう!
 ~「血印悪品」になり果てるのか~

      杉原浩司(核とミサイル防衛にNO!キャンペーン)

 無印良品(株式会社良品計画)は2011年中のイスラエルへの出店を決定
したという。イスラエルのカイリグループという企業とライセンス契約を
結び、商標のライセンス供与と商品供給を行うとのこと。テルアビブかエ
ルサレムに1店舗を出店予定だそうだ。良品計画自ら「日系小売企業の出
店は初」とウェブサイトで半ば誇らしげに言及している。
 なぜ今イスラエルに進出するのか? 時あたかもイスラエル・ボイコット
が世界的高まりを見せているこの時に。
 無印の説明はこうだ。「(イスラエルの)GDPは2008年秋以降の世界
経済不況の影響下でもわずかながら成長しており、2010年は復調の兆しが
見えることからも出店の価値は十分あると判断しました」。要するに「儲
かりそうだ」というわけだ。
 長きにわたって国際法違反の占領を続け、ガザ虐殺や封鎖、人道支援船
への襲撃など幾多の人権侵害を重ねる「ならず者国家」。分離壁=「アパ
ルトヘイト・ウォール」を築き、戦争犯罪の不処罰を継続する「無法国家」。
そんなイスラエルに、日本の小売店として歴史上初めて進出することに、
無印はどのような意義を見出しているのだろう。悪しき「先駆者」として
汚名を刻むのはやめた方が身のためだ。

 パレスチナの平和を考える会やパレスチナ情報センターなどの呼びかけ
に応じて、既に多くの人々が無印に出店中止を求める働きかけを行っている。
 しかし、それに対する無印の回答は悲しいものだ。いわく、イスラエル
での取り組みは「単純な商品の供給」に過ぎない。「当社の願いは、紛争
の原因となっている諸問題と離れ、世界中のできるだけ多くの生活者の方
々に『無印良品』の商品を通じ、当社の考える『シンプルな暮らし方』を
ご提案し、ご満足をいただくことにございます」。
 「単純な商品の供給」が大きな政治的メッセージ性を持つことに気づか
ないはずはないと思うのだが。イスラエルにとっては有名な日本企業の初
出店はこのうえない政治的支援に他ならない。それはイスラエルのあり方
を容認するサイン(印)とみなされる。そして、無印に続く日本企業の進
出の敷居はより低いものとなるだろう。
 それにしても、「紛争の原因となっている諸問題と離れ」た形の商業行
為というものは存在するのだろうか。紛争の原因となっている無法行為に
目を閉ざした「シンプルな暮らし方」の推奨はまっぴらご免だ。こうした
非論理を無印が本当に信じているのなら、「出直して来い!」と言う他ない。

 5月下旬にヒューマンライツ・ナウの招聘により来日したラジ・スラー
ニ(パレスチナ人権センター)は「我々はカフカの世界にいる」と述べた。
保護される権利があるはずのガザ市民が、本来制裁の対象になるべきイス
ラエルから懲罰を受けている。こうした転倒を許しているのは、米国や欧
州などの政府の「黙認による共謀」であると。日本政府もまた、共謀のコ
ネクションに加わっている。人道支援船「ガザ自由船団」へのイスラエル
軍による襲撃・虐殺を非難し、独立調査団派遣を求める国連人権理事会の
決議に、棄権をするという恥ずべき選択を行ったのだ。
 ちなみに、無印良品の企業としての行動理念には「誠実で、しかも正直
であれ」「全てにコミュニケーションを」とある。アパルトヘイト国家イ
スラエルに初進出し利益を上げることは、果たして「誠実」な行為だろう
か。出店中止は、結果的に無印の企業イメージを保全することになるだろ
う。そうした人々のありがたい意見をないがしろにすることは「コミュニ
ケーション」拒否の行為である。
 幸いにも無印良品は有名企業である。多くの消費者がその存在を認知し
ているがゆえに、その企業行動は、広範囲に知れ渡る。そしてフランス・
パリに8店舗が進出しているなど、ボイコット運動が強い地域にも出店し
ている。現在までのところ、無印は出店決定を見直す姿勢を一切見せては
いない。しかし、既に江川紹子さん(ジャーナリスト)などが無印のイスラ
エル進出への批判を口にし始めている。今後の取り組みの広がりしだいで
は、出店中止という決定が下される可能性は十分に存在するのではないか。
 私は1995年にフランスが南太平洋で核実験を相次いで強行した際、抗議
行動の一環としての仏製品不買運動に加わったことがある。銀座の有名店
前で飲料水「エビアン」を垂れ流すパフォーマンスを行ったりもした。当
時、多くのマスメディアはフランスを強く批判し、私たちの抗議行動を好
意的に報じた。

 そんな行動を無印良品の本社や店舗でもやりたいとは思わない。どうか
冷静に、企業としてのまっとうなリスク計算を実施して、イスラエルへの
出店決定を撤回してもらいたいと思う。このまま出店を強行するならば、
創意工夫をこらした無印良品ボイコット運動を国際的に展開せざるを得な
くなるだろう。幸いボイコット運動は買わない運動であり、うれしいこと
に貧乏人でもできる活動なのだ。
 無印は、傷ついた企業イメージを回復することは容易ではないと悟るべ
きだ。1980年に西友のプライベート・ブランド(PB)商品として出発し
た無印は、89年に事業部が会社として異例の独立。以降、急成長を遂げて
きた。80年当時に40品目に過ぎなかった品目数はいまや約7500点。良品計
画は割安な専門店との競合を意識して、品目を5千点まで絞り込む方針を
掲げたという。
 同時に海外出店を加速させており、二千億円に迫ると見られる2011年度
の売上高に海外(アジア)が占める割合は二割に達するという。今回のイ
スラエル進出決定はその一環である。
 「企業の社会的責任(CSR)」が喧伝されて久しい。無印は企業とし
ての倫理的挫折の道をこのまま突っ走るのだろうか。恥ずべきボイコット
・リストにその名を連ねるのか。それは「血印悪品」への道である。無印
の選択の行方は、日本企業のCSRの本質を白日のもとにさらすだろう。
無印の良心が試されている。そして、日本の消費者、市民の道義的水準も
また試されている。あなたの行動が試されている。

(出典:『インパクション』第175号)
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by nonukusandmd | 2010-08-12 00:08 | イスラエル・パレスチナ関連
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「ミサイル防衛(MD)」や「軍産複合体」の終焉をめざして、動向をウォッチ、反対の声を発信します。在日米軍・日米安保やイスラエル・パレスチナ、チェチェン関連などの動きも一部カバーしています。


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